そろそろ紅葉も見頃を迎えるところも多いが、標高・緯度の高いところでは既に見納めというところも出てきている。
大阪府と奈良県の県境にある金剛山でも雪がチラついていたようだ。
近くにある錦織公園は山に作られた自然公園で、山に行きたいけれど時間がない時に山に入った気分で一本歯下駄で駆け回っている。
季節の移り変わりを肌で感じるのならやはり自然のフィールドに溶け込むのがいい。断然街なかとは空気感が違う。
木々の葉の色が変わるのを楽しんだり、季節ごとの花を愛でたり、鳥のさえずりに耳を傾けたりと楽しみ方はいろいろある。
一本歯下駄という自然素材を使った履き物で入るというのはやはり意味があることなのだろう。
時折、暖かい時期には裸足で芝生の上を歩き走りしてアーシング(グラウンディング)も楽しんでいる。
土にふれる機会が減っている…特に子供たちにとっては。
汚いからと言ってふれさせない。一方で除菌とか抗菌とかいう、あまり昔には聞くことのなかった言葉が巷では使われている。
子供たちが弱っていくのはやはり大人のせい。
人は自然の中でこそ強くたくましく育っていく。
と同時に、子供に対して過保護になれば子供もひ弱になっていく。
電子音のなる玩具やゲームを与え、加工品の食べ物ばかりを食べさせていたら、どんどんおかしくなっていくに違いない。
今の時代、そんなことの積み重ねが世の中を変な方向に引っ張っていやしないか?

話はずいぶん逸れてしまったが、トレイルである。自然の中で、鳥たちがのびのびと羽を広げるように、ゆったりまったり駆け回るのがやはり楽しい。
いろんなものから解き放たれて、ココロがニュートラルな状態に置かれるからリラックスできるし、自然とカラダが踊り出すように足が前へ前へと進んでいく。
美味しいものを食べると自然に箸がよく動くのに似ている。
枯れ葉のじゅうたんのガサガサいう音も耳に心地よい。
枯れ葉の下には木の幹や折れた小枝、石ころが落ちていたり、自然にできたくぼみなどもあって、それこそ地雷のような存在。誤って踏んでしまうとひっくり返ってしまう。
でも、そんなスリルも一本歯下駄だからこそ楽しめる。たとえ転んでも枯れ葉のじゅうたんの上だから痛くはない。
枯れ葉を集めて焼き芋を焼いた幼い日のことをふと思い出す。
心躍る幼い日のあれらの時間はもう帰ってくることもないのだけれど、頭は勝手に少年時代の自分にタイムスリップしている。
ダンサーが軽やかなステップで躍るように、モダン修験者はリズミカルなステップで秋風のハーモニーに揺られるようにして大地を駆け回る。
未来も運命もすべてを風にまかせてただトレイルを駆け抜けていく…これこそ至福のひと時なのである。

*YouTube動画リスト:一本歯下駄〜One-Tooth Geta
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*ライター:
株式会社GETTA認定アンバサダー
「PEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅」を走るアドヴェンチャー・ランナー 高繁勝彦
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