一本歯下駄の歯の摩耗を防ぐためにいろんな補強の仕方がありますが、自転車のタイヤゴムを使った方法について紹介します。接着剤のみでの接着も可能です。
しかし、一本歯下駄で走ったり山を歩いたりする際には釘の併用も有効です。
室内のみの使用で、そう頻繁に一本歯下駄を使わないのであれば接着剤のみでもいいでしょう。
釘をたくさん打てば当然タイヤゴムはしっかり固定されますが、同時に一本歯下駄の歯の強度は落ちるということも考えられます。
釘を打つということは歯に穴を開けるわけですから太い釘は細い釘に比べて歯の強度を落とすことにもなり得ます。
釘もできれば最小限必要な箇所のみにとどめておくのがいいと思います。2種類の方法を紹介します。
1)歯の側面(前後)のみを取り付ける場合:
スクリュー釘なら3〜4本ずつ計6〜8本を打ち付けます。厚みのある歯なら短めの細い釘を多めに打っても構いません。
打ち付ける際に前後同じ位置だと釘同士がぶつかるので位置をずらせてください。この場合、タイヤがカーブを描いているため、真ん中あたりに隙間ができます。歩く際のクッションにもなります。スキャッパやツネ・ヨガなど歯の薄い一本歯下駄にはこちらの方法がおすすめです。
厚みのある歯であればもちろん歯の底部分に釘を打っても構いません。
*写真のタイヤゴムはマウンテンバイク用…オフロードや凸凹の多い路面ではグリップ力に優れています。
2)側面には取り付けず歯の裏のみに取り付ける場合
タイヤのビード(ワイヤーのある)部分をハサミでカットして歯の裏に7本(両端に2本ずつ、真ん中に3本で計7本)釘を打ちます。
ハサミは事務用のものだと歯がイカれてしまうのでクラフト用のしっかりとして大きなもの(万能ハサミ)をお使いください。
歯の縁に釘を打つと歯がひび割れする可能性があります。歯の縁から4〜5ミリ離れたところに釘を打ってください。両端2本ずつ、真ん中に3本がおすすめです。
この場合、タイヤゴムと歯の間には隙間はできません。ということは、歯の接地面積が広がるため摩耗が早くなります。
この釘は25ミリのスクリュー釘と言われるものでホームセンター等でも手に入ります。
ただし、歯の薄い一本歯下駄には歯の厚みの6割くらい(例:歯の厚みが20ミリなら14ミリ位)の長さの釘を使う必要があります。
その際、一列に釘を打つのが理想です。歯の厚さ以上に長い釘を使うと歯を貫通、場合によっては割れてしまいます。
当然のことながら、これらのタイヤゴムは消耗品です。
一本歯下駄に付けて歩き走りすると必ず摩耗します。地面に足を擦り付けるような歩き方をすると瞬く間に減って行きます。できるだけ着地は歯の面ではなく点で着地するような歩き方を意識してください。
特に夏場の舗装されたアスファルトの道では短時間の歩行でもかなり摩耗します。
タイヤのトレッド(模様)が消え始めたら交換時期です。そのまま使い続けると濡れた路面でスリップする可能性がありますのでご注意ください。
*一本歯下駄歯の補強用ゴムはこちらでも入手できます。
*一本歯下駄の購入はこちらで…
*ライター:
ARUCUTO一本歯下駄アンバサダー、
「PEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅」を走るアドヴェンチャー・ランナー 高繁勝彦