一本歯下駄GETTAの宮崎です。
9月12日、13日は、SOLTILO SEIRYO FC / S.S.FC ソルティーロ セイリョウ フットボールクラブ で2回目の一本歯下駄トレーニング講座でした。
前回と同様に、初日は中学生60名、二日目は小学1年生から6年生、中学生、高校生の女子選手合わせて70名がトレーニングに参加してくれました。
中学生は前回練習試合を見学している時、瞳の奥底に選手としての野心を感じることができる選手が何人かいたのですがそうした選手は本当に想像を越えて成長していました。
また、成長以外にも一本歯下駄GETTAを継続して、捻挫などの怪我が例年と比べ大幅に減ったという報告もコーチの方々から聞くことができ、嬉しいです。
今回の講習会では、「感覚の核」を導入していくための2分間のトレーニングを中心に行なってきました。
多くのスポーツ現場では「この選手は感覚がいい」「あの指導者は感覚だけで指導している」というふうに、そもそも定義も曖昧な「感覚」という言葉ですが、
これまで子ども達、選手達との取り組みの中で「実は、多くの人は感覚の基本や核をそもそも導入できていない」、「感覚の基本や核がないままに努力をしている」ということが個人的には見えてきました。逆に「感覚の核」さえ導入していけば多くの選手が今までと同じトレーニングでも成長が変わっていきます。
特別なトレーニングやプログラムをするよりも、既存のものの意味を変えることに重要性を感じています。一本歯下駄GETTAのトレーニングはここを担うものになっています。
ポランニーの暗黙知の概念、からだメタ認知、身体知、身体感覚の二重構造などを噛み砕いて「感覚」を考えていくと
「動きから育つ感覚」「感じ取ることで育つ感覚」から自分で発見して複雑系的に自己組織化できるものこそ、「感覚の核」になります。
この「感覚の核」があることで内省的に感じ取る力、観察する力が発展していき、身体感覚や身体知だけでなく、フィジカルも自己組織化していくように、外部環境を取り込んで成長していきます。
今、多くの人から才能のある、センスのある選手、天才だと思われている選手の多くは「感覚の核」によって身体変容の認知能力が違っています。
大きな怪我をした選手の中では、多くの人が意識下に置かないことまで意識、認知しはじめ
ちょっとした動きの違いの快と不快のジャッジをすることで才能を伸ばしていきます。
ドリブルで相手を抜くときに、相手を抜くという勝負だけに一喜一憂する選手と、自分の身体感覚の快と不快のジャッジ、身体のつながる感じ、ハマる感じ、足裏の感覚までジャッジして楽しむことができる選手では同じトレーニング、同じプログラムでも日々の発見も身体のコンディションも違うので一年後に大きな違いが生まれています。
「感覚の核」を立ち帰れるトレーニングがあれば、ジュニアユース、ユース世代、進学などの環境の変化で起きる「感覚の迷子」による低迷を防ぐこともできます。
チーム練習前に2分、普段の何気ない時に2分、その積み重ねで、「練習の努力の意味が変わっていく」、「普段の生活の中で立つ、座る、歩くという行為からもフットボールが上手くなれる」ようになっていく子ども達、選手達の今後が楽しみです。
小学生のジュニア指導は、肌から感じ取るよりもより深い共鳴をつくり、子ども達のエネルギーを毛穴から感じ取っていくような、教えるよりも、受け取ることで展開していくことを重視しています。
一緒に場をつくっていき、ライブをつくって、教えたり、伝えるよりも発見してもらうことが連続していく時間が本当に濃密です。
「感覚の核」の導入は発見する力がどんどん成長していくので、そこから多様なまなざし、またその多様なまなざしから、さらなる発見と続いていったらと思うと現場というのは本当に楽しいです。