足首のサスペンション効果については過去に何度かふれているのだけれど、足首の動きの良し悪しについて決定的に違いが出るのは不整地だ。
ふだんシューズでアスファルト等の舗装路しか歩かない(走らない)人にしてみれば、一本歯下駄で不整地を歩き走りするのは至難の業(わざ)。
これは、ランナーの場合、オンロード専門のシューズランナーがたとえば、トレイルの下りで転倒しやすくなる状況にも相通じるものがある。
足首の固い人は、シューズを履くことでさらに足首が固くなる。いわば柔軟性を失った足首の関節はガチガチに固まって、トレイルの不整地では足首そのものが平衡感覚を保てなくなるからだ。
「ジンバル」とか「スタビライザー」と言われる、アクションカメラ等を常に水平に保つデバイスをご存知だろうか?
もしくは、カブなどのバイクで出前のうどんや丼を運搬するおかもちをぶらさげるあのスプリング状の装置…
バイクがカーブ道を走って斜めに傾いても、おかもちと中のうどん・どんぶりは傾かない…あれである。
足が着地するポイントがどんな路面(舗装路・地道)であっても、必ず水平レベルを保って足をきちんと着地させる…足の裏が着地する瞬間に足の裏センサーが路面の状況を感知し、足首にその情報を伝える。すぐさま足首は着地ポイントに対して適切な角度になるように着地に向かう…
転倒する状況で人はバランス感覚を失う。体の水平を維持するために必要な感覚は耳の中の三半規管が司り、私たちが暮らす三次元空間を立体的に感知するのに役立っている。
だが、地面に二本の脚ですっくと立ち、歩き走りするためには、足首のしなやかさも必要なのだ。
最近の私のやっているトレーニング…一本歯下駄で河原の石畳を歩き走りすること。
足首の関節がこんにゃく化してしまったイメージを持ち、前進リラックスして駆け抜ける…。
こんにゃくはグニャグニャな固体。柔らかすぎる存在であるがゆえに、足首の関節に移植してみればきっと素晴らしいサスペンション効果を生み出すに違いない…もちろん、そんなことは実際不可能なのであくまでイメージとして…(笑)
一本歯下駄だけでなく、そこの薄っぺらなサンダル(ワラーチ)やはだしで土や芝生、砂の上を歩き走りして、足首のさらなるこんにゃく化現象を実践してみて欲しい。
ランニング時の故障もまた足首の硬さが原因で起こり得る。
頭も体もしなやかであることが何より…。
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