昨日、夕方一本歯下駄でジョグに出てみた。日没後に一本歯下駄で歩き走りしてみたのはずいぶん久しぶりのことだった。
普段明るいところでは太陽の下でいろんなものがハッキリ見えるもの。
シューズを履いていると気づかないことでもあるけれど、一本歯下駄にしてみたら、路面の状態が見えるのと見えないのとでは大きな違いが生じる。
我々人間は視覚から得られる情報に大いに頼るところがある。それゆえに、視覚を奪われると普通に歩くことさえ困難になる。試しに、部屋の真ん中に片足で立って(一本歯下駄は履かなくてもいい)、目を閉じてみて欲しい。
視覚が失われるとただ見えないというだけではなく、平衡感覚さえも失われるもの。照明のない暗闇で歩いてみると真っ直ぐ歩くことは並大抵のことではない。
視覚に障害のある方々は、目の自由がない分、それ以外の感覚を研ぎ澄ませているのだろう。
音(聴覚)や臭い(嗅覚)、あるいは手に触れること(触覚)などを補助的に使うことで日々の生活を営んでいる訳だ。
昨日の話に戻るけれど、日没後のサイクリングロードを一本歯下駄で歩き走りした際に、あかりもほとんどない暗闇で何を頼りにしたかというと…。
足の裏の「触覚」である。
それは、通常私が「足裏センサー」と呼ぶもの。
裸足でも同じ。一本歯下駄を履いた場合は歯の裏に何かが触れた時に感じるもの。
足の裏(一本歯下駄の歯の裏)に何かが触れた瞬間に感じられるものが咄嗟にわかるかどうか。
もし仮に、暗闇の路面にくぼみや穴が空いていたらどうなるだろう?
一本歯下駄の歯の一部が穴にはまって、あなたの足はどちらかに傾いてしまう。そのままではバランスを崩して転倒しかねない。
だが、しかし、
足裏センサーが発達した者なら、歯が穴にはまる瞬間にその足を引き上げて、安全な路面に足を踏み出すであろう。
一本歯下駄で歩くというのは、晴れた昼間の明るいところであっても危険を伴うもの。
それを、あえて暗闇で歩くとなれば、さらなる危険が伴う。
だからこそ足裏センサーはそこで敏感に機能するようになる。
これは、一本歯下駄を履いて間もない方には危険なのでお勧めできないけれど、ある程度一本歯下駄を履いてどこでも歩いて行ける人なら自己責任において試してみて欲しい。
視覚に頼らず足裏センサーを活性化させて歩く。平坦で凸凹のない道を歩いているだけでは永遠にわからない・気づかないことかもしれない。
「暗い夜道でこそ足裏センサーは敏感に機能する」…これが今日のポイント。
*YouTube動画リスト:一本歯下駄〜One-Tooth Geta
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*ライター:
株式会社GETTA認定アンバサダー
「PEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅」を走るアドヴェンチャー・ランナー 高繁勝彦