個人的に一本歯下駄でトレイルを早駆けするので、自らカスタマイズしてみた。
ベースとなるのはGETTA製NANTAN。全高10センチ、24×10センチのサイズ。
いくつか特徴があるのだが、順を追って説明していこう。
1)防水エアイン極太鼻緒
約3.5センチ径でポリウレタン素材の鼻緒の中には3ミリ径のパラコードをエアキャップ(いわゆるプチプチ)をくるんだものが入っている。化学繊維ではあるが水を一切吸収しない。ナイキのエアマックスではないけれど、エアインされた鼻緒も恐らく世界初。
クッション性は抜群。さらには極太鼻緒の最大のメリット、一本歯下駄の重みを足の甲全体に分散させる働きにも注目。
2)一本歯下駄専用タイヤゴム
歯の裏に摩耗防止用のタイヤゴムを標準装備しているがマウンテンバイク用の26×2.00のブロックパタンタイヤを使用。
いろんなタイヤをこれまで試してきたが、オフロードに強いのはやはりマウンテンバイク用タイヤ。特にその中でも今回のブロックパタンは濡れた道でも確実に路面をグリップしてくれる。
さらには、タイヤは元々円形で歯に取り付けても接地面はカーブしているため、歯とタイヤの間に円弧形の隙間ができる。これが歩く際にフワフワ感を与えてくれる。慣れない人には変な感じがするかも知れないが、オフロードではサスペンション効果を感じられる。
3)バンバーシートとバンバークッション
台の先端部分にバンバーシートを装着。歩く際に地面に当たると確実に削れる部分をカバー。後ろにはバンバークッション、下りの道では斜面に当たる部分を保護してくれる。
4)一本歯下駄専用ストラップ
*8月5日の時点で一本歯下駄専用ストラップはオプションとなりました。その分SHUGENの価格を下げてあります。
過去の記事でも紹介した一本歯下駄専用ストラップの改良バージョン。
サイドストラップとパワーストラップの2つのパーツで構成。
足のくるぶしを包み込むように止めるのはサイドストラップ。こちらは足のサイズに応じて調整可能。足の甲を覆うのはパワーストラップ。こちらはベルクロ(マジックテープ)で固定する。同じく調整可能。
パワーストラップは以前のものでは両面テープ止めだったのを、今回はミシンで縫製。
このストラップはあまり強く締め付けると動きが制限されてしまうので、ゆるふわ感覚で、どちらのストラップも小指一本くらいが入る程度の隙間を開けておくのがいい。
ベースとなる一本歯下駄NANTAN以外、完全に手作り…というかアッセンブルは手作業。ストラップも鼻緒も私アドヴェンチャー・ランナー 高繁勝彦が自ら組み上げているため、量産はできないこともないが、オンデマンドで製作していく予定である。
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これまであちこちトレイルを一本歯下駄で走ってきた経験と知恵を基に、「1300年前の修験者たちがもし今の時代に生きていたらどんな一本歯下駄を作ったであろうか…?」という思いを形にしたもの、それがSHUGEN。
一見無骨に見えるこのSHUGENも、様々なノウハウを活かし、ユーザーがトレイルを走る際に「なるほど!」と思わせてくれるはずである。
試し履きは大阪富田林にあるぴんぽん地球ス(テラス)内で…(要予約)。
長雨の止み間を狙って近くの自然公園のトレイルへ…。履いている一本歯下駄はARUCUTO製スキャッパ。ただし、上のSHUGENと同じコンセプトでカスタマイズしたもの。
*YouTube動画リスト:一本歯下駄〜One-Tooth Geta
*一本歯下駄の購入はこちらで…
*ライター:
株式会社GETTA認定アンバサダー
「PEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅」を走るアドヴェンチャー・ランナー 高繁勝彦