筋肉の能動・受動:トップアスリートの秘密は「引く」
筋肉の能動・受動:二つの性質
筋肉には、大きく分けて、能動的に動くものと受動的に動くものの2種類があります。
能動的収縮
脳からの指令によって意識的に動かす筋肉です。
例:腕を曲げる、足を前に出す
受動的収縮
筋肉が伸ばされる力によって引き起こされる収縮です。
例:腕を引っ張られる、足を後ろに引かれる
能動と受動:どちらが力強い?
一般的に、能動的収縮の方が受動的収縮よりも力強いと考えられています。しかし、実は逆なのです。
受動的収縮は、腱の弾性エネルギーを利用することができます。腱は筋肉と骨をつなぐ組織で、伸縮性があります。筋肉が伸ばされると、腱が伸びて弾性エネルギーを蓄えます。そして、筋肉が収縮するときに、この弾性エネルギーが力を生み出すのです。
トップアスリートは、この原理を利用して、より強力な動きを実現しているのです。
トップアスリートが「引く」動きを使う理由
トップアスリートは、この受動的収縮を利用して大きな力を生み出しています。例えば、野球の打撃やテニス serve などでは、打球直前にバットやラケットを後ろに引く動作があります。この動作によって、腱に弾性エネルギーを蓄え、より強力な打球や serve を打つことができるのです。
「引く」動きを取り入れるためのトレーニング
ストレッチ
ストレッチは、筋肉と腱を柔軟にする効果があります。柔軟な筋肉と腱は、より多くの弾性エネルギーを蓄えることができます。
バウンド
バウンドは、筋肉と腱に弾性エネルギーを蓄える効果があります。バウンドするときは、筋肉を伸ばしてから一気に収縮させるため、大きな力を生み出すことができます。
反復動作
反復動作は、筋肉と腱を強化する効果があります。筋肉と腱が強化されると、より多くの弾性エネルギーを蓄えることができます。
まとめ
筋肉は能動的に動かすものと、受動的に動かすものがありますが、後者の受動的な動きの方が腱の弾性を利用することができ、大きな力を生み出せるんです。
トップアスリートは、この原理を利用して、より強力な動きを実現しているのです。