京都と文化 雑感

一本歯下駄GETTAの宮崎です。自分にとって一本歯下駄GETTAをはじめとした一本歯下駄での活動を10年以上も支えてくれたまちが京都になります。

まだ本当にごく限られた一部の人しか一本歯下駄を知らなかったその時に、支えてもらったのは本当に人のあたたかみでした。

今回は、そんな京都で出席した3つのイベントについて感じたことを綴ります。

NPO法人遊プロジェクト京都15周年記念フォーラム。「遊びを入り口に、文化を出口に」を合言葉に活動しているNPO法人遊プロジェクト京都は、人と人との交流で京都の文化を育む場づくりを15年してきています。

映画監督の中島貞夫さん、映画プロデューサーで元文部官僚の寺脇研さんのお話、テーブルを共にした皆さんとのお話の中で、経済だけではない、文化を尊重する京都の精神性に居心地の良さを感じる自分がいました。

参加者の中には歴代の京の公共人材大賞の実行委員メンバー、受賞メンバーも参加していました。

京の公共人材大賞は、ソーシャルビジネス、社会起業だけでなく、地域に根付いて地道に地域活動をしてきた方々にもひらかれているのが大きな特徴です。

そうした地道な方は、プレゼンが決して上手ではありません。でも、地道に積み重ねてきた醸し出される雰囲気を審査員の方々をはじめ皆さんは捉えていきます。

それによって、地域で見過ごされそうな活動に対して、小さな未来の芽に水を注ぐように応援体制ができていきます。

そしてそうした活動が同じ応募者である社会起業家とクロスしていくことによって、また新しい変化が起きていきます。

こうした、地道さの良さをお互いに尊重していく空間や場があることが京都の文化力だと感じます。まちの人々に、地道の中で工夫をしている経験があるから、そうした地道な人々を尊重し、共鳴でき、醸し出される雰囲気を捉えることができるのだと思います。

HK(話変わって)

公益財団法人信頼資本財団主催の信頼デイの今年のテーマは、「人として育つ、身体性の獲得」、「関係性のためのデジタル」でした。

「人として育つ、身体性の獲得」

 スピーカー

 ・岡本麻友子さん(NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟理事、

財団A-KIND塾6期 副塾頭)     

 ・林篤志さん(一般社団法人Next Commons Lab代表、財団フェロー)

 ・春山慶彦さん(株式会社ヤマップ代表、財団フェロー)

「関係性のためのデジタル」 

 スピーカー

 ・高野雅晴さん(株式会社ビットメディア代表、財団シニアフェロー)

 ・古田秘馬さん(株式会社umari代表)

 ・川島和子(信頼資本財団事務局長)

この2つのテーマを上記の方々が掘り下げてくれた中で皆で共有していきました。身体性については、時代や社会の変化の中で、ベビーカーの普及や核家族化なども大きな要因として、生まれた頃から身体性の獲得は30年前とだいぶ違ってきています。

身体性から生まれているエラーもあれば、身体性からアプローチすることで生まれる可能性も大きいのが現代です。

教育においても、社会においても身体性が問われていく時代にどんどんなっていると思います。

その身体性を拡張していく可能性も、縮小させていく可能性もあるのがデジタルなので、個人的には自在化身体論的に、拡張身体の可能性を今後も追求したいと思っています。

信頼デイは、それぞれが自分達の持ち場や領域で社会に対して実践し、一年に一度合流して語り合う。この積み重ねの中にある「場」、「空間」が未来への勇気をつくります。

それこそ、どう感じ、捉えていくのかという個々の身体性に委ねられています。

目的を持って参加するのではなく、互いに好きだから、共鳴する何かがあるから参加して、豊かな時間の中から社会に対して何かが生まれていく。

昭和、平成と終電を気にせずに学生と大人が夜通し語り合うことが常日頃存在していた京都というまち。その土地に保存されている文化的記憶がそうした空間をより促進させてくれている気がします。

HK(話変わって)

京都市地域企業未来力会議。京都市では、担当課の方々だけの参加だと正直思っていたら、様々な課が総出でこうした取り組みに参加されているのが素直にすごいことだと感じた半日。

時代の上に立って、社会に向き合うからこその取り組みの話に、参加者の多くが前のめりになってききいる。

理想だと思われていたことを現実に落とし込み、繋がって渦をつくることがまちの中に息づきはじめている。

工夫があり、文化があると人々の「カン」の感度が上がっていく。そうした「カン」の感度が上がった人々が産学官民とセクターが違う中で共鳴していく。

NPO法人遊プロジェクト京都15周年記念フォーラム、信頼デイ、京都市地域企業未来力会議を通して京都のそんな地域性を大きく感じました。

一本歯下駄GETTAで自分個人として重視しているのは、身体性の獲得にあります。何をどう感じ、気づいていけるか、その気づきを活かしていけるか。先ずはそこを伸ばしていく、伸ばし方をみつけていくと今までしてきた他のトレーニングの意味も変わってきます。

一本歯下駄でのトレーニングをバランストレーニング、体幹トレーニングの認識だけで行なっているともったいないというのもこうした身体性の獲得が先ずは重要だからになります。

身体性について、スポーツ領域外でも注目度が高まっている近年、一本歯下駄や裸足ランニングの社会との接続はより重要になってきています。

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