トップアスリートのセカンドキャリアとソーシャルビジネス

僕が最も大好きな場所の一つである大阪ガス今津グランド。

 

ここでは朝原さん主催のNOBY T&Fクラブの教室が小学校低学年から一般まで多くの人に開かれたスクールとして火曜日、水曜日、木曜日、金曜日といった曜日に毎週行われています。
http://www.osakagas.co.jp/company/efforts/noby/index.html
(子どもは勿論、大人も入会できるので西宮近辺の方は是非チェックしてみてください。)
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NOBY T&Fクラブは、日本を代表する陸上競技のトップアスリートがコーチとなり、次世代に向けたスポーツ推進を目指すクラブです。「NOBY」には「New Opportunity Before You(夢に向かって挑戦しようとする人に新たな機会を提供しよう)」という意味があり、同時に、“伸び伸びと”、“伸びしろのある”人になって欲しいという思いが込められています。
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NOBYでは、音やリズムの重要性を大切にしたコーディネーショントレーニングを中心としたプログラムから陸上に限らずどの種目をこの先の人生で選んでいこうとも対応できるような伸び伸びとしなやかさのある身のこなしを培っていきます。
走りのプログラムであっても球技やダンスの色んな身のこなしが知らず知らず上達する工夫がされています。
そのプログラムの中には、目の前の子ども達、選手達の5年後10年後といった未来への今だけの変化や結果にとどまらない「まなざし」が込められているように思います。
陸上界の第一人者である朝原さんをはじめ世界経験のあるトップアスリートの教室というと走り方を学ぶ場所をイメージする人も多いと思いますがNOBYではあえてそれをしていません。
「答えのない世界」、「子ども達や選手達の可能性」への哲学として僕はそのことがとても好きだったりします。

これは一本歯下駄でのトレーニングやメソッドにも通じる哲学です。

子ども達や選手達にある内側の情報の中から芽生え、育っていくそれには世界レベルを経験しているトップアスリートであってもまだみぬ可能性がきっとある。
そしてそれは教えられていくのではなく、本人が感じてみつけていくことの意義の大切さが共有知として共有されている。
実はスポーツの本来の根源的な楽しさの一つはその「発見」にあるのではないだろうかと僕は思っている。
20年前を振り返ってもイチローの振り子打法も野茂のトルネード投法も本人が自分で感じとって湧きあがってきた感覚から考えてつくり、変化していった。
子ども達は「自らの内からの声」と「トップアスリートが持つもの」という内と外の両面の情報から感じとっていく中で発見して、次第に自分らしい何かを会得していく。
その内の一つとして暗黙知を掴む力がある。
トップアスリートと同じ空間にいる中、日々の何気ない中で感じて掴む何かが確かにある。
それは時に身体技法であったり、人としての醸し出される何かだったりする。
暗黙知を掴む力は自分自身を知り、他者や社会から学んで進む力になっていく。
一人一人が自分らしく生きること、信頼でつながって進んでいく重要性を噛みしめているこれからの社会において、きっとこの力が子ども達や選手達の人生だけでなく、地域の希望を育むものであるように思う。
こうした暗黙知を掴む力をはじめトップアスリートと日々空間を共有するNOBY T&Fクラブの教室はスポーツや運動によって身体能力や競技力の向上にとどまらず、社会で生きていく力の根源的な部分を育んでいってくれる。
各地域、各自治体が地元出身のトップアスリートとともに歩んでいく取り組みが全国各地ではじまり進んでいくことで生まれる希望、解決される社会問題は多いのは確かだと僕は実感している。

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