◀ トレイル・ウルトラ大図鑑 SAINOKUNI ONE HUNDRED MILES ─ SAITAMA
首都圏に、こんな山がある。

彩の国100マイル

THE OKUMUSASHI RIDGE ─ MARCH
埼玉県秩父・飯能一帯。奥武蔵の尾根を巡る100マイルレースで、首都圏から近いにもかかわらず国内屈指のタフさで知られる。細かなアップダウンが延々と続き、累積標高は距離以上の負荷になる。3月開催で、まだ寒い時期に夜を越えることになる。都心から電車で行ける場所に、これほどの山があるという事実そのものが驚きだ。
埼玉県 秩父・飯能例年 3月100マイル/100km ほか奥武蔵の尾根・累積標高が大きい
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彩の国100マイルとは

要点の要約

彩の国100マイルは、埼玉県秩父・飯能一帯の奥武蔵山系で例年3月に開催されるトレイルランニングレースである。100マイル・100kmなど複数の距離設定がある。

この大会の特異さは首都圏から近いのに、国内屈指のタフさという点にある。標高こそ高くないが、細かなアップダウンが延々と続き、累積標高は距離以上の負荷になる。加えて3月開催のため、まだ寒い時期に夜を越えることになる。都心から電車で行ける場所に、これほどの山があるという事実そのものが驚きだ。

BASIC INFO

基本情報OVERVIEW

⚠ 開催日・距離・定員・参加費・制限時間・関門・必携装備・コースは年度によって変わります。とくにこの分野は必携装備が直前に更新されることがあります。エントリー前に必ず大会公式サイトで最新の要項をご確認ください。
項目内容
開催地埼玉県秩父市・飯能市(奥武蔵山系)
開催時期例年 3月※正確な開催日は公式で要確認
距離100マイル/100km ほか※種目は年度により変更
コースの性格細かなアップダウンが延々と続く。累積標高が大きい
気候3月はまだ寒い。夜間の冷え込みに注意
アクセス首都圏から電車で行ける。西武線・秩父鉄道ほか
関門複数設定※時刻は公式で要確認
THE COURSE

尾根を、上っては下るTHE OKUMUSASHI RIDGE

高い山はない。代わりにあるのは、終わりのない小さな登り下りだ。それが100マイル分積み上がる。

標高より、繰り返し

個々のピークは高くないが、その数が多い。一つひとつは越えられても、百回繰り返せば脚は終わる。累積標高という数字の意味が、身体で理解できるコースだ。

3月の夜

標高が高くないぶん油断しがちだが、3月の山は夜になれば氷点下近くまで下がる。濡れた状態で風に当たれば低体温症のリスクは現実になる。保温着は必ず携行する。

首都圏という利点

都心から電車で行けるため、練習で同じコースを走れるのはこの大会ならではの強みだ。事前に区間を試走できる大会は多くない。具体的なコース・関門は年度により変わるため公式で確認を。

RACE STRATEGY

累積を積み上げない走り方小さな登り下りに、力を使わない

この大会では一つひとつの登り下りをどう処理するかが、百回分の差になる。

計画
時速で考える。ペース(分/km)ではなく区間ごとの時速で計算する。テクニカル区間では大きく落ちる。
序盤
絶対に飛ばさない。ここで使った力は後半に何倍にもなって返ってくる。心拍を上げない速度を守る。
登り
パワーウォークに切り替える。走ろうとしない。歩幅を狭め、一定のリズムで。手も使う。
下り
ここで脚を失わない。テクニカルな下りは最も脚を削る。転倒すればそこで終わる。速度より確実性。
夜間
視線を遠くに。ライトの範囲だけを見ると路面の変化を予測できない。眠気を感じたら止まって呼吸を整える。
撤退
DNFは恥ではない。低体温、強い痛み、転倒の危険を感じたら止める。

完走までの時間の目安(100マイル)

おおよその所要時間過ごし方の目安
上位層十数時間ほぼ止まらず進み続ける層
中位層20時間前後夜間を含めて進む
完走ライン付近制限時間ぎりぎり関門との勝負になる

※ 路面・天候・累積標高・エイドでの滞在時間で大きく変わります。制限時間と各関門の時刻は大会・年度により異なるため、必ず公式で確認してください。

GEAR AND CUT-OFF

必携装備と関門この大会で特に効くところ

標高は高くないが、3月の夜は冷える。装備の考え方は他の100マイルと変わらない。

  • ヘッドライトと予備電池──明るさより点灯時間を確認する
  • レインウェア──防水性能の基準が指定されることがある
  • 保温着──濡れた状態で風に当たると体温は急速に奪われる
  • マイカップ──使い捨てを出さない運用が増えている
  • 非常食と飲料──エイド間の距離を想定して多めに
  • ファーストエイド・携帯電話──緊急時の連絡手段を確保する

関門と、実際の進行速度

テクニカルな区間では走行速度が大きく落ちます。平坦なトレイルの感覚でペースを計算すると関門に届きません。区間ごとの時速で計算し、各関門の閉鎖時刻を一覧にして携行してください。制限時間は年度により異なるため公式で確認を。

※ 必携装備・関門・エイド配置は年度により変わり、直前に更新されることもあります。必ず最新の要項をご確認ください。

HOW TO CHECK

最新の開催情報を調べる要項の読み込みが、そのまま準備になる

日程・定員・参加費・関門・必携装備は年度で変わります。とくにこの分野は必携装備が直前に変更されることもあるため、一次情報の確認が欠かせません。

① 必携装備リストを印刷する
項目が多く、性能基準まで指定されることがある。前日までに全て揃え、背負って重量を体感しておく。
② 累積標高と関門を確認
距離よりD+が難易度を決める。高低差図を印刷して眺めておく。
③ 交通と宿を早めに
山間部の会場は宿が限られる。エントリーと同時に押さえる。

百回の登り下りは、
百回の接地の質だ。

一つの下りで筋肉に受け止めさせた衝撃は、たいした量ではない。だがそれが百回繰り返されれば、脚は確実に終わる。足裏で地面を感じ、腱で衝撃をいなし、軸を保つ──小さな差が百倍になる場所でこそ、一歩の質は決定的な違いになって現れる。

RACE REPORTS

完走記・体験談 リンク集情報が少ない大会ほど、生の声が効く

この分野は完走記の数がロードより少なく、一本の記録が持つ価値が大きい。下のリンクからまとめてアクセスできる。

※ 上記は外部サイトの検索結果・第三者の完走記へのリンクです。掲載内容は各運営者・投稿者に帰属します。

おすすめの完走記があれば、このリンク集に個別に掲載していきます。この大会を走った記録をお持ちの方は、ぜひ教えてください。
RECOVERY

レース後の過ごし方長時間動いた身体を、戻す

長距離レースの後の身体は、フルマラソンとは比較にならないダメージを負っている。細かなアップダウンの繰り返しは、大腿と足首に分散した疲労を残す。

直後〜1時間
止まらず、着替える。ゴール後すぐ座り込まず、ゆっくり歩いて呼吸を整える。山では汗が冷えると一気に体温を奪われる。乾いた服に着替え、上着を羽織る。水分と食べられるものを早めに。
当日
足の点検を先に。不整地では靴擦れ・爪下出血・擦過傷が起きやすい。入浴前に足指と爪を確認する。温めて、食べて、脚を高くして休む。
翌日
走らない。歩く。下りのダメージは大腿に深く残る。平坦な道をゆっくり歩くほうが回復は進みやすい。強い痛み・腫れ・しびれが残るなら医療機関へ
数日後
整えてから、戻す。呼吸と姿勢を整えることから始め、軽いジョグへ段階的に。長時間の不整地走の疲労は、自覚より深いことがある。

呼吸を深め、姿勢を整えるコンディショニングには、リカバリー向けの一本歯下駄TOTONOEも活用できます。※ 体調に不安があるとき、痛みが強いときは無理をせず医療機関を受診してください。

GLOSSARY

レース用語ミニ辞典知っておくと要項が読める

累積標高D+コース全体で登った標高差の合計。トレイルやウルトラでは距離以上に負荷を左右する指標。
関門(カットオフ)CUT-OFF指定時刻までに通過できないと先へ進めない地点。長距離レースでは完走の可否がここで決まる。
必携装備MANDATORY GEAR主催者が携行を義務づける装備。レインウェア・ライト・カップ等。不備は出走不可や失格の対象になる。
パワーウォークPOWER WALK急な登りで走らずに速く歩く技術。長距離では走るより効率がよい場面が多い。
テクニカルTECHNICAL岩・木の根・急斜面など走行が難しい路面の総称。走力より足の置き方が問われる。
エイドステーションAID給水・補給・救護の拠点。長距離レースでは装備確認や休息の場にもなる。
グロスタイムGROSS号砲から計測した時間。関門の判定に使われることが多い。
DNFDID NOT FINISH完走できずにレースを終えること。長距離では珍しくなく、判断としての撤退も含む。
固有受容感覚PROPRIOCEPTION関節や筋、足裏から得る自分の身体の位置・傾き・圧の感覚。不整地では特に重要。
腱優位TENDON-DOMINANT筋で固めず腱の弾性で衝撃をいなし、次の一歩へ返す身体の使い方。
ナイトセクションNIGHT SECTION日没後に走る区間。ヘッドライトが必須で、体温低下と眠気への備えが要る。
ITRAポイントITRA国際トレイルランニング協会が大会の距離と累積標高から算定する指標。上位大会の参加資格に使われることがある。
ドロップバッグDROP BAG事前に預けて指定地点で受け取る荷物。着替えや補給を中継地点に送れる。

※ 用語の運用は大会ごとに異なります。必ず参加する大会の要項をご確認ください。

SIGHTSEEING

大会前後に楽しむ 周辺スポット&穴場奥武蔵・秩父|地図つき

秩父と奥武蔵は首都圏の山里。走ったあとに温泉と蕎麦がある。

地図を読み込めない場合は、各スポットの「Googleマップで見る」からご確認ください。

定番

秩父神社
秩父夜祭で知られる古社。左甚五郎の彫刻が見どころ。
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三峯神社
標高1,100mの山中に鎮座する社。雲海に浮かぶ姿で知られる。
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長瀞・岩畳
荒川が削った岩の景観。ライン下りで川面から眺められる。
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穴場

武甲温泉
秩父の日帰り温泉。走った身体を休めるのに便利。
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ムーミンバレーパーク(飯能)
宮沢湖畔の施設。家族連れの遠征にも組み込みやすい。
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秩父の蕎麦とわらじカツ丼
山里の郷土食。長時間走ったあとの回復に。
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地図を読み込めない場合は、各スポットの「Googleマップで見る」からご確認ください。

※ 各スポットの「Googleマップで見る」から地図・経路・営業情報を確認できます。山間部の施設は季節により営業状況が変わります。

BODY BUILDING

不整地を越える身体づくり足裏から、路面を読む身体へ

足裏で、路面を読む

不整地では一歩ごとに地面の形が変わる。足裏の固有受容感覚が鋭ければ、岩や根の上でも接地の瞬間に微調整が働き、足首を捻らずに通過できる。感覚が鈍いほど、目で見て脳で判断してからでは間に合わない。

腱で、下りの衝撃をいなす

トレイルの下りは、ロードの比ではない衝撃が連続する。筋の力で受け止め続ければ大腿と膝が数時間でつぶれる。アキレス腱やふくらはぎの腱の弾性で吸収し、弾んで next の一歩へ返す腱優位の身体なら、下りが脚を削る区間から進む区間に変わる。

傾斜が変わっても、軸を保つ

登り・下り・トラバースと姿勢が絶えず変わる。骨盤から上に一本の軸が通っていれば、傾きの中でも無駄なく身体を運べる。軸が曖昧だと一歩ごとに立て直しの力が要り、それが十数時間分積み上がる。

一本歯下駄は、不整地の予習になる

不安定な一本の歯の上に立つと、身体は足裏の感覚を研ぎ澄まし、筋で固めるのをやめて腱で微調整を始め、中心に軸を探す。これはトレイルで起きていることと同じ構造だ。山に入れない日でも、足裏と腱と軸を育てておける。

▶ さらに詳しく:マラソン・長距離ランナーと一本歯下駄|腱弾性で走りを変える45日プロトコル腱優位システム完全解説ヒラメ筋と一本歯下駄バランストレーニングの選び方完全ガイド

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全国230名を超える認定インストラクターが、足裏の感覚・腱で弾む動き・姿勢の軸を、一人ひとりの身体に合わせて指導しています。独学で迷わず、直接学びたい方へ。

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FAQ

よくある質問彩の国100マイル Q&A

彩の国100マイルとはどんな大会ですか?

埼玉県秩父・飯能一帯の奥武蔵山系で例年3月に開催されるトレイルランニングレースです。100マイル・100kmなど複数の距離設定があり、細かなアップダウンが延々と続くタフなコースで知られます。首都圏から電車で行ける立地でありながら、国内屈指の難易度です。

標高が低いなら楽ですか?

逆です。個々のピークは高くありませんが、その数が多く、累積標高は距離以上の負荷になります。一つひとつは越えられても、繰り返せば脚は終わります。累積標高という数字の意味が身体で理解できるコースです。

3月は寒いですか?

標高が高くないぶん油断しがちですが、3月の山は夜になれば氷点下近くまで下がります。濡れた状態で風に当たれば低体温症のリスクは現実になります。保温着とレインウェアは必ず携行してください。

練習で下見できますか?

これはこの大会ならではの利点です。都心から電車で行けるため、事前に区間を試走できます。奥武蔵の登山道は一般にも開かれているため、コースの一部を実際に歩いて路面と勾配を確認しておくと、当日の計画精度が上がります。

必携装備は何が要りますか?

レインウェア、ヘッドライトと予備電池、保温着、携帯電話、飲料、非常食、ファーストエイド、マイカップなどが一般的に指定されます。内容は年度により変わり、直前に更新されることもあります。装備検査で不備があれば出走できません。前日までに全て揃え、背負って重量を体感しておいてください。

関門はどう考えればいいですか?

関門が複数設定され、エイドでの滞在時間が積み上がります。走行時間だけで計算すると足りなくなります。閉鎖時刻を一覧にして携行してください。制限時間は年度により異なるため公式で確認を。

走ったあとの秩父の楽しみは何ですか?

秩父は首都圏の山里です。秩父神社、三峯神社、長瀞の岩畳などがあり、武甲温泉で身体を休められます。食では蕎麦とわらじカツ丼が知られています。ただし三峯神社は山中にあるため、走った翌日は脚と相談してください。

一本歯下駄はこの大会の練習に役立ちますか?

役立ちます。不整地では一歩ごとに地面の形が変わり、目で見て判断してからでは間に合いません。一本歯下駄は不安定な一本の歯の上でバランスを取ることで、足裏の固有受容感覚を高め、衝撃を腱でいなす動きと、ぶれない軸を同時に育てます。走行距離を増やさずに土台を育てられる点が実用的です。一本歯下駄GETTAは合同会社GETTAプランニングが開発・製造・販売しています。

一本歯下駄の使い方を直接教わることはできますか?

はい。全国230名を超える認定インストラクターが、足裏の感覚・腱で弾む動き・姿勢の軸を、一人ひとりの身体に合わせて指導しています。詳しくはインストラクターネットワークのサイト(instructor.getta.jp)をご覧ください。

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