◀ トレイル・ウルトラ大図鑑 ECHIGO KUBIKINO ─ NIIGATA
田んぼの中を、百キロ。

えちご・くびき野100kmマラソン

THROUGH THE RICE FIELDS ─ OCTOBER
新潟県上越市・妙高市ほか。越後平野の田園地帯を100km走る。10月、稲刈りを終えた田が広がり、遠くには妙高の山並みが見える。派手さのないコースだが、沿道の応援の厚さで知られる大会だ。地域の人々が総出でランナーを迎え、私設エイドが並ぶ。ウルトラの温かさを最もよく体現する一本と言っていい。
新潟県上越市ほか例年 10月100km/60km田園・平坦寄り・応援が厚い
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えちご・くびき野100kmマラソンとは

要点の要約

えちご・くびき野100kmマラソンは、新潟県上越市・妙高市ほかで例年10月に開催される100kmマラソンである。越後平野の田園地帯を走る。

コースは比較的平坦寄りで、稲刈りを終えた田と、遠くに見える妙高の山並みが景色になる。だがこの大会の本体は景観ではない。沿道の応援の厚さだ。地域の人々が総出でランナーを迎え、私設エイドが並ぶ。ウルトラマラソンの温かさを最もよく体現する一本と言っていい。

BASIC INFO

基本情報OVERVIEW

⚠ 開催日・距離・定員・参加費・制限時間・関門・必携装備・コースは年度によって変わります。とくにこの分野は必携装備が直前に更新されることがあります。エントリー前に必ず大会公式サイトで最新の要項をご確認ください。
項目内容
開催地新潟県上越市・妙高市ほか
開催時期例年 10月※正確な開催日は公式で要確認
距離100km/60km※種目は年度により変更
コースの性格越後平野の田園。比較的平坦寄りだが起伏はある
特徴沿道の応援が厚い。私設エイドが並ぶ
関門複数設定※時刻は公式で要確認
アクセス北陸新幹線・上越妙高駅ほか※発着地点は公式で要確認
THE COURSE

田と、山並みと、人THROUGH THE RICE FIELDS

派手な絶景はない。代わりにあるのは、道端に立ち続ける人たちだ。それがこのコースの本体になる。

平坦寄り、ただし単調

大きな峠はないが、そのぶん同じ動きの反復が続く。フォームの癖がそのまま蓄積し、終盤に一点の痛みとして現れる。区切りを作って進む工夫が要る。

私設エイドという文化

地域の人が自主的に出すエイドが並ぶ。手作りの食べ物や飲み物が振る舞われる。ただし公式エイドではないため、体調と相談して受け取る判断は自分で行う。

10月の越後

稲刈りを終えた田が広がり、走りやすい気候になる。ただし日本海側は天候が変わりやすい。雨に当たる可能性も見込んでおきたい。具体的なコース・関門は年度により変わるため公式で確認を。

RACE STRATEGY

平坦寄り100kmの設計単調さと、応援の熱に飲まれない

走りやすいコースだからこそ、序盤に出しすぎる。抑える意思が要る。

序盤
遅すぎるくらいで入る。前半の貯金はほぼ効かない。設定より落として入り、身体が温まってから巡航へ。
中盤
淡々と刻む。フルの距離を過ぎてもまだ折り返し。5kmごとの区切りで気持ちを保つ。給水は必ず取る。
後半の入口
ここが分岐点。脚も胃も落ちる時間帯。食べられなくなる前に食べる。走れないなら歩く。
エイド
時間を決めて入る。座ると立てなくなる。長居した分だけ関門が迫る。
終盤
歩いてもいい。完走が全て。パワーウォークと小走りで距離を削る。
撤退
止める判断も正しい。強い痛み、意識の混濁、尿が出ないなどの異常があれば救護へ。

完走までの時間の目安(100km)

おおよその所要時間過ごし方の目安
上位層9〜11時間台ほぼ止まらず走り続ける層
中位層12〜14時間程度歩きを織り交ぜて進む
完走ライン付近制限時間ぎりぎり関門との勝負。エイド滞在の管理が要

※ 路面・天候・累積標高・エイドでの滞在時間で大きく変わります。制限時間と各関門の時刻は大会・年度により異なるため、必ず公式で確認してください。

GEAR AND CUT-OFF

必携装備と関門この大会で特に効くところ

ロードの100kmだが、10月の日本海側は天候が変わりやすい。雨と冷えへの備えを持っておきたい。

  • 補給食──十数時間ぶん。エイドだけに頼らず食べ慣れたものを持つ
  • 着替え・ドロップバッグ──中盤で靴下やシャツを替えると後半が変わる
  • 塩分・電解質──長時間では水だけでは足りない
  • 日焼け止め・帽子──長時間の日射は消耗を早める
  • ワセリン・絆創膏──こすれと靴擦れは長距離で必ず起きる
  • 雨具──天候が変わっても止まれない距離である

関門は、エイド滞在込みで計算する

関門が複数設定される。エイドでの滞在が積み上がるため、走行時間だけで計算すると必ず足りなくなります。各関門の閉鎖時刻を一覧にして携行してください。制限時間は年度により異なるため公式で確認を。

※ 必携装備・関門・エイド配置は年度により変わり、直前に更新されることもあります。必ず最新の要項をご確認ください。

HOW TO CHECK

最新の開催情報を調べる要項の読み込みが、そのまま準備になる

日程・定員・参加費・関門・必携装備は年度で変わります。とくにこの分野は必携装備が直前に変更されることもあるため、一次情報の確認が欠かせません。

① 関門時刻を一覧化する
長距離では関門が完走の可否を決める。閉鎖時刻を書き出して携行する。
② エイドの位置と内容を確認
どこで何が出るかを知れば、自前で持つ量が決まる。
③ 交通と宿を早めに
会場周辺の宿は限られることが多い。エントリーと同時に押さえる

応援は、脚がある人にしか
届かない。

沿道の声は確かに力になる。だが七十キロを過ぎて脚が終わっていれば、その声に応える余裕すら残らない。顔を上げて手を挙げられるかどうかは、気持ちではなく身体の残量で決まる。足裏で地面を感じ、腱で衝撃をいなし、軸を保つ──最後まで人に応えられる走りは、その土台の上にしか立たない。

RACE REPORTS

完走記・体験談 リンク集情報が少ない大会ほど、生の声が効く

この分野は完走記の数がロードより少なく、一本の記録が持つ価値が大きい。下のリンクからまとめてアクセスできる。

※ 上記は外部サイトの検索結果・第三者の完走記へのリンクです。掲載内容は各運営者・投稿者に帰属します。

おすすめの完走記があれば、このリンク集に個別に掲載していきます。この大会を走った記録をお持ちの方は、ぜひ教えてください。
RECOVERY

レース後の過ごし方長時間動いた身体を、戻す

長距離レースの後の身体は、フルマラソンとは比較にならないダメージを負っている。平坦な100kmは同じ筋肉を使い続けるため、一点に疲労が集中しやすい。

直後〜1時間
止まらず、汗を冷やさない。ゴール後すぐ座り込まず、ゆっくり歩いて呼吸を整える。乾いた服に着替え、上着を羽織る。水分と食べられるものを早めに口にする。
当日
食べて、温めて、早く眠る。十数時間動いた身体は消化力も落ちている。受け付けるものから少しずつ。入浴で温め、脚を高くして休む。
翌日
走らない。歩く。完全に動かないより、ゆっくり歩くほうが回復は進みやすい。強い痛みや腫れ、尿の色の異常があれば医療機関へ
数日〜数週間
焦らず戻す。100kmの疲労は数日では抜けない。呼吸と姿勢を整えることから始め、次のレースは十分に間隔を空ける。

呼吸を深め、姿勢を整えるコンディショニングには、リカバリー向けの一本歯下駄TOTONOEも活用できます。※ 体調に不安があるとき、痛みが強いときは無理をせず医療機関を受診してください。

GLOSSARY

レース用語ミニ辞典知っておくと要項が読める

累積標高D+コース全体で登った標高差の合計。トレイルやウルトラでは距離以上に負荷を左右する指標。
関門(カットオフ)CUT-OFF指定時刻までに通過できないと先へ進めない地点。長距離レースでは完走の可否がここで決まる。
必携装備MANDATORY GEAR主催者が携行を義務づける装備。レインウェア・ライト・カップ等。不備は出走不可や失格の対象になる。
パワーウォークPOWER WALK急な登りで走らずに速く歩く技術。長距離では走るより効率がよい場面が多い。
テクニカルTECHNICAL岩・木の根・急斜面など走行が難しい路面の総称。走力より足の置き方が問われる。
エイドステーションAID給水・補給・救護の拠点。長距離レースでは装備確認や休息の場にもなる。
グロスタイムGROSS号砲から計測した時間。関門の判定に使われることが多い。
DNFDID NOT FINISH完走できずにレースを終えること。長距離では珍しくなく、判断としての撤退も含む。
固有受容感覚PROPRIOCEPTION関節や筋、足裏から得る自分の身体の位置・傾き・圧の感覚。不整地では特に重要。
腱優位TENDON-DOMINANT筋で固めず腱の弾性で衝撃をいなし、次の一歩へ返す身体の使い方。
ドロップバッグDROP BAG事前に預けて指定地点で受け取る荷物。着替えや補給を中継地点に送れる。
睡眠不足対応SLEEP数十時間に及ぶレースで生じる眠気への対処。仮眠・カフェイン・ペース調整で管理する。

※ 用語の運用は大会ごとに異なります。必ず参加する大会の要項をご確認ください。

SIGHTSEEING

大会前後に楽しむ 周辺スポット&穴場上越・くびき野|地図つき

上越は雪国の食と歴史の土地。走ったあとに立ち寄れる場所が多い。

地図を読み込めない場合は、各スポットの「Googleマップで見る」からご確認ください。

定番

高田城址公園
三重櫓と堀。春は桜、秋は蓮の名残が美しい。平坦に歩ける。
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春日山城跡
上杉謙信の居城跡。歴史好きには外せないが、登りがある。
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妙高高原の温泉
赤倉・池の平など。走った身体を休めるのに最適。
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穴場

雁木通り(高田)
雪国の知恵である雁木が続く商店街。屋根の下を歩ける。
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上越の日本酒
新潟でも有数の酒どころ。走ったあとに少量を楽しむなら。
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うみがたり(上越水族博物館)
日本海に面した水族館。家族連れの遠征にも組み込みやすい。
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地図を読み込めない場合は、各スポットの「Googleマップで見る」からご確認ください。

※ 各スポットの「Googleマップで見る」から地図・経路・営業情報を確認できます。山間部の施設は季節により営業状況が変わります。

BODY BUILDING

長時間を走り切る身体づくり足裏から、十万歩に耐える身体へ

足裏の質が、十数時間分積み上がる

100kmは十万歩を超える。一歩あたりのわずかなブレーキが、その回数だけ積み上がる。足裏の固有受容感覚が鋭ければ接地が最適化され、無駄な減速が減る。ウルトラでは効率の差が数時間の差になる

腱で弾めば、脚が最後まで残る

着地衝撃を筋の力で受け止め続ける走りは、フルでも脚を消耗させる。それが100kmになればどうなるか。アキレス腱やふくらはぎの腱の弾性で衝撃をいなす腱優位の身体は、同じ速度をより少ない力で維持できる。

崩れた姿勢で走り続けないために

長時間走で最も危険なのは、フォームが崩れたまま数時間走り続けることだ。骨盤から上に一本の軸が通っていれば、疲れても歩幅とピッチを保ちやすく、負担が一点に集中しない。故障の多くはここで決まる。

一本歯下駄で、一歩の質を変える

不安定な一本の歯の上に立つと、身体は足裏の感覚を研ぎ澄まし、筋で固めるのをやめて腱で微調整を始め、中心に軸を探す。走行距離を増やさずに一歩の効率を上げられるのは、ただでさえ練習量が多くなるウルトラに向けて現実的な選択肢になる。

▶ さらに詳しく:マラソン・長距離ランナーと一本歯下駄|腱弾性で走りを変える45日プロトコル腱優位システム完全解説ヒラメ筋と一本歯下駄バランストレーニングの選び方完全ガイド

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FAQ

よくある質問えちご・くびき野100kmマラソン Q&A

えちご・くびき野100kmマラソンとはどんな大会ですか?

新潟県上越市・妙高市ほかで例年10月に開催される100kmマラソンです。越後平野の田園地帯を走る比較的平坦寄りのコースで、100kmと60kmの部があります。沿道の応援の厚さと私設エイドで知られ、ウルトラマラソンの温かさを最もよく体現する大会のひとつです。

私設エイドとは何ですか?

地域の人が自主的に出すエイドのことです。手作りの食べ物や飲み物が振る舞われ、この大会の名物になっています。ただし公式エイドではないため、何をどれだけ受け取るかは自分で判断してください。長距離では胃腸のトラブルが完走を左右するため、食べ慣れないものは少量にとどめるのが安全です。

平坦なら楽ですか?

大きな峠はありませんが、そのぶん同じ動きの反復が続きます。フォームの癖がそのまま蓄積し、終盤に一点の痛みとして現れます。また走りやすいぶん序盤に出しすぎる危険もあります。平坦は易しさとは違います。

補給はどうすればいいですか?

エイドに頼るだけでなく、食べ慣れたものを自分で持つことが重要です。長時間の行動では必ず胃が受け付けなくなる時間帯が来ます。食べられなくなる前に食べる、が鉄則です。塩分・電解質も忘れずに。

関門はどう考えればいいですか?

複数の関門が設定され、エイドでの滞在時間が積み上がります。走行時間だけで計算すると足りなくなります。閉鎖時刻を一覧にして携行してください。制限時間は年度により異なるため公式で確認を。

初めての長距離でも大丈夫ですか?

100km級はフルマラソンの延長では走り切れません。フル完走の経験に加え、50〜60km程度の長時間走を経験してから臨むことをおすすめします。時間設計を先に立ててください。

走ったあとの上越の楽しみは何ですか?

上越は雪国の食と歴史の土地です。高田城址公園、春日山城跡、雁木通りなどがあり、妙高高原の温泉で身体を休められます。新潟でも有数の酒どころですが、レース直後の深酒は脱水気味の身体に負担が大きいので、まずは水分と食事、睡眠を優先してください。

一本歯下駄はこの大会の練習に役立ちますか?

役立ちます。長時間の行動では、一歩あたりのわずかな効率差がその回数だけ積み上がります。一本歯下駄は不安定な一本の歯の上でバランスを取ることで、足裏の固有受容感覚を高め、衝撃を腱でいなす動きと、ぶれない軸を同時に育てます。走行距離を増やさずに土台を育てられる点が実用的です。一本歯下駄GETTAは合同会社GETTAプランニングが開発・製造・販売しています。

一本歯下駄の使い方を直接教わることはできますか?

はい。全国230名を超える認定インストラクターが、足裏の感覚・腱で弾む動き・姿勢の軸を、一人ひとりの身体に合わせて指導しています。詳しくはインストラクターネットワークのサイト(instructor.getta.jp)をご覧ください。

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