◀ 市民マラソン大図鑑 KYOTO MARATHON ─ KYOTO
千年の都を、通り抜ける。

京都マラソン

THROUGH THE ANCIENT CAPITAL ─ FEBRUARY
京都府京都市。千年を超えて都であり続けた街。2月、その京都を42.195km走る。世界遺産に登録された寺社が沿道に並び、鴨川と桂川が流れ、三方を山が囲む。これほど密度の高い歴史の中を走れる大会は、世界的にも稀だ。ただし京都盆地は底冷えで知られ、コースには起伏もある。景色に見惚れながら、寒さと坂に備える。そして走る場所が信仰と暮らしの場であることも、心に留めておきたい一本だ。
京都府京都市例年 2月フルマラソン世界遺産・底冷え・起伏
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京都マラソンとは

要点の要約

京都マラソンは、京都市を舞台に例年2月に開催されるフルマラソンである。千年の都を巡るコースには、世界遺産に登録された寺社が複数含まれ、歴史の密度において他に類を見ない。

魅力は景観だけではない。街の各所で地域の人たちがランナーを迎え、沿道は温かい。一方で条件は決して楽ではない。京都盆地特有の底冷え、そして三方を山に囲まれた地形ゆえのアップダウン。さらに、走る場所が信仰の場であり生活の場でもある。景色を味わい、坂を越え、そして敬意をもって走り抜ける──それがこの大会の作法だ。

BASIC INFO

基本情報OVERVIEW

⚠ 開催日・距離種目・定員・参加費・制限時間・コースは、年度によって変わります。エントリーの前に、必ず大会公式サイトで最新の情報をご確認ください。この図鑑では、年度によらず変わらない大会の性格と、走るための準備をまとめています。
開催地京都府京都市
開催時期例年 2月(真冬)※正確な開催日は公式で要確認
距離種目フルマラソン(42.195km)ほか※種目・距離の詳細は公式で要確認
コースの特徴世界遺産の寺社を含む市内を巡る。アップダウンを含む区間がある
気象の要点京都盆地特有の底冷え。内陸性で朝の冷え込みが強い
エントリー人気が高く抽選となることが多い※方式は年度で変わるため公式で要確認
会場アクセスJR京都駅(東海道新幹線)/地下鉄・バス※発着地点・シャトルは公式で要確認
RUNNING THROUGH SACRED PLACES

寺社・史跡を走るときの心得そこは、いまも生きている場所だ

世界遺産のそばを走れる。それはこの大会の最大の魅力だが、同時に他の大会にはない配慮を求められるということでもある。難しいことではない。知っておけばよいだけのことを、整理しておく。

1. そこは観光地ではなく、祈りの場

コース沿いの寺社は、いまも人が手を合わせに来る場所だ。参拝者がいる可能性を意識し、境内やその周辺では大きな声を出さない、走路を外れて立ち入らない。当たり前のことだが、レース中は高揚しているぶん、意識しておく価値がある。

2. 沿道は、住民の生活道路

京都の街は、観光地であると同時に人々が暮らす場所だ。大会当日は交通規制がかかり、住民の生活にも影響が及ぶ。それでも沿道に出て応援してくれる人がいる。声援には応え、感謝を返す。ゴミは必ず指定の場所へ。走らせてもらっているという感覚を、どこかに置いておきたい。

3. ゴミが景観を壊す

ジェルの袋、給水のカップ、脱ぎ捨てた防寒着。これらが石畳や境内の周辺に散らばると、千年守られてきた景観がその日だけ台無しになる。指定の回収場所まで持つ。それだけで、この大会の価値は保たれる。

4. 走りながらの撮影は控える

絶景が続くので撮りたくなるが、走りながらのスマートフォン操作は接触や転倒の原因になる。どうしても撮るなら、脇に寄って完全に止まってから。後続の流れを塞がない位置で。大会によっては撮影に関するルールが定められていることもあるため、要項を確認したい。

5. 前後の観光でも同じこと

大会の前後に寺社を訪れる人は多い。拝観時間、撮影可否、私有地との境界。掲示されたルールに従うのが基本だ。特に前日は歩き回りすぎないこと──京都は歩ける街だからこそ、油断すると翌日の脚に響く。

※ 各寺社の拝観時間・撮影可否・立ち入り可能な範囲は施設により異なります。訪問前に各施設の案内をご確認ください。大会当日のコース上のルールは、必ず主催者の指示に従ってください。

HOW TO CHECK

最新の開催情報を調べるOFFICIAL INFO

日程や参加費は年度で変わるため、参加を決めたら一次情報を押さえるのが確実だ。次の順で確認すると迷わない。

① 大会公式サイトを探す
「京都マラソン 公式」で検索し、開催年度の要項ページを確認する。開催日・種目・エントリー方式・定員・参加費・制限時間・コース図は、まずここで。
② 高低差図を見ておく
京都は三方を山に囲まれた盆地で、コースには起伏がある。どこで登るのかを事前に把握しておくと、当日のペース配分が変わる。
③ 要項の要チェック項目
制限時間・関門、前日受付の有無と場所、手荷物預かり、交通規制。大規模大会は事前受付が必須のことが多く、逃すと走れない。
THE COURSE

歴史の密度の中を走るWORLD HERITAGE ROUTE

京都のコースは、情報量が桁違いだ。数キロごとに時代が変わり、視界に入るものが変わる。

世界遺産が、沿道にある

京都には、ユネスコの世界遺産「古都京都の文化財」として登録された寺社が複数ある。そのいくつかがコース沿いに位置し、走りながら視界に入る。世界遺産のそばを走れるマラソンは、世界的にも数えるほどしかない。

川と山に囲まれた地形

鴨川、桂川。そして東山、北山、西山。京都盆地は水と山に区切られており、コースはその間を縫っていく。開けた川沿いの区間もあれば、山裾の起伏を含む区間もある。景色が変わるということは、走る条件も変わるということだ。

アップダウンを侮らない

「古都を巡る」という言葉から平坦を想像すると、足元をすくわれる。コースには上り下りを含む区間があり、平坦な記録型コースのつもりで入ると後半に脚を持っていかれる。上りはピッチを保って歩幅を狭め、下りはブレーキをかけずに軽やかに刻む。具体的な高低差は年度により変わるため、公式のコース図で必ず確認を。

RACE STRATEGY

古都コースの攻略底冷えと起伏を計算に入れる

この大会の変数は二つ。寒さ起伏だ。両方を前提に組み立てよう(具体的な距離・高低差は年度により異なるため、公式のコース図とあわせて活用してほしい)。

スタート前
底冷えを甘く見ない。京都盆地の2月の朝は、数字以上に冷える。使い捨ての防寒を必ず用意し、直前まで脱がない。手袋も有効。ここで冷え切ると序盤の動きが鈍る。
序盤
景色に飛ばされない。寺社と街並みが次々に現れ、気持ちは高ぶる。だが後半には起伏が待っている。目標ペースよりやや抑えて入り、景色を味わう余裕を残す。
上り・下り
上りはピッチ、下りはブレーキをかけない。上りは歩幅を狭めて脚の回転を保ち、心拍を上げすぎない。下りはかかとから突っ込まず、重心を前に置いて軽やかに刻む。ここで脚を守れるかが終盤を決める。
30km
「壁」に備える。フル最大の関門。序盤を抑え、こまめに補給し、坂を賢く越えてきたランナーほど軽く越えられる。
終盤
千年の街に、顔を上げて。残した脚で、最後まで。この街を自分の脚で走り抜けたという記憶は、長く残る。

ペース × 完走タイム早見表(42.195km)

地点サブ3.53時間30分サブ44時間00分サブ4.54時間30分サブ55時間00分
必要ペース4:59 /km5:41 /km6:24 /km7:07 /km
5km24:5328:2632:0035:33
10km49:4656:531:03:591:11:06
15km1:14:391:25:191:35:591:46:39
20km1:39:321:53:452:07:592:22:12
ハーフ地点
(21.098km)
1:45:002:00:002:15:002:30:00
25km2:04:252:22:122:39:582:57:45
30km2:29:182:50:383:11:583:33:18
35km2:54:113:19:053:43:584:08:51
40km3:19:053:47:314:15:574:44:24
フィニッシュ
(42.195km)
3:30:004:00:004:30:005:00:00

※ 42.195kmを均等ペースで走った場合の目安です。起伏のあるコースでは、イーブンペースを維持するのは想定より難しくなります。登りで遅れ、平坦と下りで戻す前提で計画してください。制限時間・関門の通過時刻は大会・年度により異なります。必ず公式で確認してください。

完走できる?セルフチェック

  • 練習で30km前後を走り切れる(走+歩でも可)なら、フル完走が視野に入る
  • ハーフをおおむね2時間半〜3時間で完走できれば、制限時間の緩やかなフルの完走は現実的
  • 週2〜4回・3〜6か月の継続で、初フル完走を目指すのが一般的なステップ
  • 起伏があるため、坂道を含む練習と下りで脚を傷めない動きづくりを取り入れる
FUELING

補給の考え方30kmの壁の半分は、燃料切れ

フルマラソンで身体が動かなくなる原因の少なくとも半分は、体内に蓄えた糖が尽きることにあります。走力ではなく燃料の問題なので、補給の設計で改善できます。

  • 1本目は10km前後、以降5〜7kmごと(30〜45分に1回が目安)
  • ジェルは必ず水と一緒に。水なしは胃に負担がかかる
  • 給水は喉が渇く前に、少量をこまめに。冬でも飛ばさない
  • 本番で初めてのものを口にしない。胃腸トラブルの最大の原因
  • 20km・30km前後で塩分・電解質も意識する

※ 必要量は体重・発汗量・ペース・気温で大きく変わります。必ず練習で試して自分に合う量とタイミングを見つけてください。持病のある方は医師にご相談ください。

PREPARATION TIMELINE

準備タイムラインエントリーからスタートラインまで

抽選となることが多い大会なので、準備は「エントリー」から始まる。当選後の計画も逆算しておこう。

半年以上前
エントリー。公式サイトで募集情報を確認し、応募する。募集開始を逃さないのが最重要。この時点から走れる身体づくりを始めておくと、当選後が楽になる。
当選後すぐ
逆算して計画を立てる。本番までの週数を数え、走り込みの計画を作る。坂を含む練習を早い段階から織り込む。参加費の支払い期限も忘れずに。
1か月前
本番想定の練習。30km走などで長い距離に慣れ、坂道を含む練習も入れる。特に下りで脚を傷めない動きを確認。シューズとウェアもこの時期までに決める。
2週間前
疲労を抜く。走行距離を段階的に減らし、疲労を残さない。新しい練習は行わない。受付の日時・場所を確認し、旅程を確定する。
前日
受付と休息。京都観光は控えめに。事前受付が必須のことが多い。会場は混雑するため時間に余裕を。京都は歩ける街だからこそ、前日の観光は歩きすぎに注意。早めに就寝する。
当日朝
底冷え対策を万全に。スタート3時間前を目安に起床し、食べ慣れた朝食をとる。会場には余裕をもって到着。整列後の待機がいちばん冷えるので、直前まで防寒を脱がない。
CHECKLIST

持ち物・準備チェックリスト京都の底冷えに備える

「底冷え」という言葉が使われる土地は多くない。京都の2月の朝は、数字以上に冷える。防寒はやりすぎるくらいでちょうどよい。

約10℃
約2℃
2月 平年の目安
最高/最低
京都の2月は、内陸性の底冷えが特徴です。平年で日中の最高がおよそ9〜11℃、朝の最低は2℃前後で、氷点下になる日もあります。三方を山に囲まれた盆地のため、同じ気温でも体感は低く感じられます。走り出せば快適ですが、整列からスタートまでの待機で冷え切ると序盤が重くなります。速乾ウェアの上に使い捨てできる防寒を重ね、直前まで脱がないのが鉄則です。※平年の目安です。当日は必ず最新の天気予報を確認してください。
  • ランニングシューズ(履き慣れたもの。新品での本番は避ける)
  • ウェア上下(速乾素材。長袖や薄手のタイツも検討)
  • スタート前の防寒(使い捨て可能な上着・ポンチョ。底冷え対策に必須)
  • 手袋・アームカバー(朝の冷え対策。走りながら外せるものが便利)
  • 補給食・エネルギージェル(起伏がある分、多めに携行)
  • 絆創膏・ワセリン(乾燥する時期。こすれ対策は厚めに)
  • ゼッケン・計測チップ(前日受付で受け取り、当日までに装着)
  • ゴミを入れる小袋(ジェルの袋を持ち帰る。景観を守るために)
  • 着替え・タオル(ゴール後の汗冷え対策に)
  • 高低差図のメモ(どこで登るか把握しておくと判断が早い)

※ 手荷物預かり・更衣室・前日受付の有無は大会により異なります。公式の案内を確認してください。

ACCESS

京都へのアクセス手段別の考え方

京都は東海道新幹線の主要駅であり、全国からのアクセスに恵まれている。ただし当日の市内移動には注意がいる。

手段ルートの考え方向いている人
東海道新幹線東京から約2時間15分、博多から約2時間45分。京都駅から市内は地下鉄・バスで全国から。前日受付があるため前日入りが基本
飛行機関西国際空港または大阪国際空港から、鉄道・バスで京都へ九州・北海道など遠方から
地下鉄市内の南北・東西を結ぶ。当日はバスより地下鉄が確実(交通規制の影響を受けにくい)当日の会場アクセス。早めの行動を
大会当日は市内広範囲に交通規制がかかるため、実質的に推奨されない非推奨。公共交通を使うこと

※ 発着地点・交通規制の範囲・シャトルの有無は年度により変わります。旅程を組む前に必ず最新情報をご確認ください。大会当日は市バスが大幅に迂回・運休することがあるため、移動は地下鉄を軸に計画するのが安全です。

FOR SUPPORTERS

応援・観戦ガイド古都で待つ一日

京都は応援と観光を両立しやすい街だ。ただし当日の交通事情と、底冷えには備えておきたい。

① 移動は地下鉄を軸に
当日はバスが大幅に迂回・運休することがある。地下鉄沿線で応援ポイントを選ぶと移動が読みやすい。公式のコース図と路線図を重ねて計画する。
② 通過時刻を計算しておく
ランナーの目標タイムから通過予想時刻を逆算する(本ページのペース早見表が使える)。起伏があるぶん遅れやすいので、余裕をもって待つ。
③ 底冷え対策を、応援側も
2月の京都で屋外に長時間立つのは、想像以上に冷える。防寒着とカイロ、温かい飲み物を用意しておきたい。屋内で待てる場所も調べておくとよい。
④ ゴール後の待ち合わせを決めておく
ゴール後は携帯がつながりにくく、ランナーは疲労で判断力が落ちている。場所と時間を事前に具体的に決めておくのが鉄則。乾いた上着や温かい飲み物があると本当に助かる。

※ 応援可能な場所、コースへの立ち入り、当日の交通規制と公共交通の運行は大会・年度により異なります。移動計画を立てる前に、必ず公式の案内をご確認ください。

SIGHTSEEING & HIDDEN GEMS

大会前後に楽しむ 周辺観光スポット&穴場京都|地図つき

京都の見どころを紹介するのは、いささか無謀な試みだ。ここでは走った身体で無理なく巡れることを基準に、定番と穴場を選んだ。

地図を読み込めない場合は、各スポットの「Googleマップで見る」からご確認ください。

定番の名所

定番
清水寺
舞台からの眺めで知られる世界遺産。参道の坂は走った翌日には少し応える。
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定番
金閣寺(鹿苑寺)
池に映る金色の楼閣。冬に雪が積もれば、息をのむ景色になる。
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定番
伏見稲荷大社
朱の千本鳥居。山を登る参道は長いので、走った翌日は下部だけでも十分。
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定番
嵐山・渡月橋
桂川と山の眺め。竹林の小径とあわせて、平坦に歩けるのが走行後に嬉しい。
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地元通の穴場

穴場
哲学の道
銀閣寺から南禅寺方面へ続く疎水沿いの道。平坦で、走った翌日の散歩に最適。
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穴場
錦市場
「京の台所」。屋根付きで平坦、食べ歩きしながら回復できる実用的な観光地。
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穴場
東寺
五重塔で知られる世界遺産。京都駅から近く、帰る前に立ち寄りやすい。
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穴場
鴨川沿い
川べりの遊歩道。段差が少なく、脚を休めながら街の空気を味わえる。
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穴場
大原・三千院
市街から離れた山里の寺。苔庭と静けさ。人の少ない京都に出会える。
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地図を読み込めない場合は、各スポットの「Googleマップで見る」からご確認ください。

※ 各スポットの「Googleマップで見る」から、地図・経路・営業情報を確認できます。拝観時間・拝観料・撮影可否は寺社により異なり、行事により変更されることもあります。訪問前に各施設の案内をご確認ください。

千年の街を走るなら、
千年もつ身体の使い方で。

この街の木造建築は、力で固めずに揺れを逃がすことで千年を越えてきた。身体も同じだ。着地衝撃を筋肉で受け止めて固める走りは、その日のうちに脚を終わらせる。足裏で地面を感じ、腱で衝撃をいなし、軸を保つ──受け流すという原理は、建物にも身体にも通じている。古都の坂は、その差を静かに突きつけてくる。

BODY BUILDING FOR THE HILLS

起伏を越える身体づくり足裏から、受け流す走りへ

アップダウンのあるコースでは、接地の質と姿勢の軸がものを言う。三つの要点を押さえよう。

上りは、足裏で地面を押す

上り坂では、足裏でしっかり地面をとらえ、力を無駄なく推進に変えられるかが鍵になる。足裏の固有受容感覚が鋭ければ、接地が最適化され、少ない力で前に進める。踏ん張って力むほど、脚も心肺も早く消耗する。

下りは、腱でいなす

下り坂は、着地衝撃が一気に増える区間だ。この衝撃を筋肉の力で受け止め続けると、大腿と膝が疲弊し、終盤に脚が止まる。アキレス腱やふくらはぎの腱の弾性で衝撃を吸収し、弾むように下れる腱優位の身体なら、下りが脚を削る区間から、脚を休ませる区間に変わる。

傾斜が変わっても、軸をぶらさない

登りと下りを繰り返すほど、姿勢は乱れやすい。骨盤から上に一本の軸が通っていれば、傾斜が変わっても無駄なく身体を運べる。起伏の多いコースの完走は、この軸の安定にかかっている。

一本歯下駄で、受け流す身体をつくる

足裏の解像度・腱優位・姿勢の軸──この三つを同時に育てる道具が一本歯下駄だ。不安定な一本の歯の上に立つと、身体は足裏の感覚を研ぎ澄まし、筋肉で固めるのをやめて腱で微調整を始め、中心に軸を探す。固めずに受け流すという原理が、身体の側に立ち上がってくる。走り込みと組み合わせれば、古都の坂を越える土台になる。

▶ さらに詳しく:マラソン・長距離ランナーと一本歯下駄|腱弾性で走りを変える45日プロトコル腱優位システム完全解説|筋肉で固めるな、腱で弾め腓腹筋と一本歯下駄|ふくらはぎの腱バネを取り戻すバランストレーニングの選び方完全ガイド

INSTRUCTOR NETWORK

市民ランナーの走りを改善する一本歯下駄理論あります。

全国230名を超える認定インストラクターが、足裏の感覚・腱で弾む動き・姿勢の軸を、一人ひとりの身体に合わせて指導しています。独学で迷わず、直接学びたい方へ。

一本歯下駄理論を見る →
RECOVERY

レース後48時間の過ごし方京都は、歩きたくなる街だから

フルを走り抜いた身体は、大きなダメージを負っている。京都は歩いて巡りたくなる街だが、順序を守ってこそ翌日も楽しめる。

直後〜1時間
止まらず、汗を冷やさない。ゴール後すぐに座り込まず、ゆっくり歩いて呼吸を整える。底冷えの街で汗が冷えると一気に体温を奪われる。乾いた服に着替え、上着を羽織る。水分と、食べられるものを早めに口にする。
当日
食べて、温めて、早く眠る。京料理や湯豆腐で回復を。入浴で身体を温め、脚を高くして休む。その日のうちに寺社巡りを詰め込まない。睡眠を最優先に。
翌日
走らない。歩く。ただし詰め込まない。ゆっくり歩くほうが回復は進みやすいが、京都は見どころが多く、気づくと一日で二万歩を超える。行き先を二か所くらいに絞るのが賢明。石段の多い寺社は、下りで脚に響く。痛みが強い場合は無理をせず、必要なら医療機関へ。
2日目以降
整えてから、戻す。すぐに走り込みを再開せず、呼吸と姿勢を整えることから始める。身体の反応を見ながら、軽いジョグへ段階的に戻していく。坂のダメージは自覚より深いことがある。

呼吸を深め、姿勢を整えるコンディショニングには、リカバリー向けの一本歯下駄TOTONOEも活用できます。走ったあとに身体を整えることが、次の一本への最短距離になります。

RACE REPORTS

完走記・感想ブログ リンク集走った人の生の声を読む

底冷えの実感、坂のきつさ、そして世界遺産を横目に走る感覚──下のリンクから、京都マラソンの完走記・体験談・動画へまとめてアクセスできる。

※ 上記は外部サイトの検索結果・第三者の完走記へのリンクです。掲載内容は各運営者・投稿者に帰属します。検索結果は日々更新されるため、常に最新の体験談にアクセスできます。

おすすめの完走記・レースレポートがあれば、このリンク集に個別に掲載していきます。この大会を走った記録をお持ちの方は、ぜひ教えてください。
GLOSSARY

レース用語を確認する要項が読めるようになる

グロスとネットの違い、関門、スタートロス、テーパリング——要項に出てくる用語は、知らないと当日に響きます。とくに関門はグロス基準で運用されることが多く、後方スタートのランナーはその差だけ余裕が減ります。

FAQ

よくある質問京都マラソン Q&A

京都マラソンとはどんな大会ですか?

京都マラソンは、京都市を舞台に例年2月に開催されるフルマラソンです。千年の都を巡るコースには世界遺産に登録された寺社が複数含まれ、歴史の密度において他に類を見ない大会です。一方で京都盆地特有の底冷えと、三方を山に囲まれた地形ゆえのアップダウンがあり、条件は決して楽ではありません。開催日や詳細は年度により異なるため、公式情報をご確認ください。

京都マラソンはいつ開催されますか?

例年、2月(真冬)に開催されています。ただし正確な開催日は年度によって異なり、エントリーの募集は開催の半年以上前に行われることが多くあります。人気が高く抽選となることが多いため、参加を検討する際は早めに公式サイトを確認してください。

コースはきついですか?アップダウンはありますか?

「古都を巡る」という言葉から平坦を想像すると、足元をすくわれます。京都は三方を山に囲まれた盆地で、コースには上り下りを含む区間があります。上りはピッチを保って歩幅を狭め、下りはブレーキをかけずに軽やかに刻むのが基本です。具体的な高低差は年度により変わるため、公式のコース図で必ず確認してください。

寺社の近くを走るとき、気をつけることはありますか?

コース沿いの寺社は、いまも人が手を合わせに来る祈りの場です。境内やその周辺では大きな声を出さない、走路を外れて立ち入らないといった配慮を心がけたいところです。またジェルの袋や紙コップ、脱ぎ捨てた防寒着が石畳や境内周辺に散らばると、千年守られてきた景観が損なわれます。ゴミは必ず指定の回収場所へ。走りながらのスマートフォン操作は接触や転倒の原因になるため、撮影するなら脇に寄って完全に止まってからにしましょう。

2月の京都は寒いですか?服装はどうすればいいですか?

京都の2月は「底冷え」で知られます。平年で日中の最高がおよそ9〜11℃、朝の最低は2℃前後で、氷点下になる日もあります。三方を山に囲まれた盆地のため、同じ気温でも体感は低く感じられます。走り出せば快適ですが、整列からスタートまでの待機で冷え切ると序盤が重くなります。速乾ウェアの上に使い捨てできる防寒を重ね、直前まで脱がないのが鉄則です。手袋も有効です。

フルマラソンは何時間くらいで完走できますか?制限時間はありますか?

完走タイムは走力と練習量によって大きく異なり、多くの市民ランナーは4時間台後半から6時間台で完走します。フルマラソンには制限時間(関門)が設けられており、これを過ぎると先へ進めません。制限時間は大会・年度によって異なるため、必ず公式で確認してください。起伏のあるコースは失速しやすいので、余裕をもった計画を立てましょう。

当日、市内の移動はどうすればいいですか?

大会当日は市内広範囲に交通規制がかかり、市バスが大幅に迂回・運休することがあります。移動は地下鉄を軸に計画するのが安全です。京都駅から会場へ向かう場合も、地下鉄を使うルートを事前に確認しておきましょう。車での来場は交通規制のため実質的に推奨されません。

前日に京都観光をしても大丈夫ですか?

受付を済ませたあと、少し歩く程度なら問題ありませんが、京都は歩ける街だからこそ油断は禁物です。見どころが多く、気づくと一日で相当な距離を歩いてしまいます。石段の多い寺社は特に脚に負担がかかります。前日は行き先を絞り、早めに宿へ戻って休むことをおすすめします。観光は翌日以降にとっておきましょう。

走ったあとの京都の楽しみは何ですか?

京都の見どころは挙げきれませんが、走った翌日は行き先を二か所くらいに絞るのが賢明です。石段の少ない場所を選ぶと脚が楽です。食では京料理、湯豆腐、おばんざい、そして和菓子。錦市場での食べ歩きや、鴨川沿いの散歩も、走った身体には心地よいものです。

家族や友人が応援に行きます。何を準備すればいいですか?

当日はバスが大幅に迂回・運休することがあるため、地下鉄沿線で応援ポイントを選ぶと移動が読みやすくなります。ランナーの目標タイムから通過予想時刻を逆算しておきましょう(本ページのペース早見表が使えます)。起伏があるぶん遅れやすいので余裕を見て。2月の京都で屋外に長時間立つのは想像以上に冷えるため、防寒着とカイロ、温かい飲み物を用意してください。ゴール後の待ち合わせ場所と時間も具体的に決めておきましょう。

一本歯下駄はこの大会の練習に役立ちますか?

役立ちます。起伏のあるコースでは、下りの衝撃をどう受けるかが完走を左右します。一本歯下駄は不安定な一本の歯の上でバランスを取ることで、足裏の固有受容感覚を高め、衝撃を腱でいなす動きと、ぶれない軸を同時に育てます。力で固めるのではなく受け流すという身体の使い方が身につくため、古都の坂を越える土台になります。一本歯下駄GETTAは合同会社GETTAプランニングが開発・製造・販売しています。

一本歯下駄の使い方を直接教わることはできますか?

はい。全国230名を超える認定インストラクターが、足裏の感覚・腱で弾む動き・姿勢の軸を、一人ひとりの身体に合わせて指導しています。市民ランナーの走りを改善する一本歯下駄理論を直接学びたい方は、インストラクターネットワークのサイト(instructor.getta.jp)をご覧ください。

FOR RUNNERS

受け流す身体をつくる三つの下駄GETTA / TOTONOE / REDEZA

足裏の解像度、腱で弾む動き、ぶれない軸、そして走ったあとに整える力──古都の坂を越える身体づくりを、一歩ごとに足裏から始める道具。目的に合わせて、三つの下駄がある。

一本歯下駄GETTA スタンダードモデル
STANDARD ─ 一本歯下駄
GETTA
すべての基本。最初の一足はこれ。全高4cmの低床型で、子どもから大人まで初心者でも安心の安定感。足裏の感覚と姿勢の軸を育てる、トレーニングの入口。
公式ショップで見る
リカバリー一本歯下駄TOTONOE
CONDITION ─ 一本歯下駄
TOTONOE
整える。声が変わる。呼吸が深まる。歯に高強度ゴムを備えたリカバリー・コンディショニングモデル。走ったあとに身体を整えたいランナーや、初めての一足にも。
公式ショップで見る
二枚歯下駄REDEZA 上級者モデル
APEX ─ 二枚歯下駄
REDEZA
蹴らない。ためない。捻らない。二枚歯が足首の屈曲を制限し、微細な重心移動だけで身体を導く到達点。武術的な身体操作を求める上級者へ。
公式ショップで見る
どのモデルが自分に合うか迷ったら、選び方完全ガイド(GETTA全製品比較)へ。
開発・製造・販売:合同会社GETTAプランニング
公式ショップで全モデルを見る →
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