一本歯下駄と音楽

【一本歯下駄と音楽】

一本歯下駄が最も定着している部活動は野球部でもサッカー部でもバスケ部でも陸上部でもなく吹奏楽部やブラスバンドという学校は少なくない。

トランペットなどの管楽器は腹式呼吸でないと上手く音が出せない中、一本歯下駄を履くと姿勢が整い腹式呼吸がしやすくなるという。

腹式呼吸は喉に無駄な力が入らず、緩むことができそれによって肩も緩むことができる。

胸式呼吸にも多くのメリットがあることを前提にした上で腹式呼吸での発声時のメリットを胸式呼吸のデメリットからみていくと下記のようになる。

【胸式呼吸のデメリット】
喉が詰まったり、引っ掛かる感じがする。
→ 体全体、とくに喉に力が入ってしまう。

喉がすぐに疲れてしまい、短時間で痛くなる。
→ 息を吸う時に首や喉に力が入って、発声に無理がうまれる。

高い音が出にくい。
→ 喉に力が入り、声帯(声を出す筋肉)が緊張するため。

【腹式呼吸のメリット】
胸式呼吸と違い、喉に力が入らないために発声が楽になる。
長時間歌っても、喉が疲れない。
高い音が、無理なく出る。

こうしてみると胸式呼吸のメリットは緩み、脱力によるものだというのがみえてくる。

アカペラで一世を風靡した音楽グループのラグフェアのメンバーは10年以上前のインタビューで一本歯下駄を履くようになってから高音がより使いこなせるようになったといっていた。

一本歯下駄と腹式呼吸を組み合わせながらの運動を考えていく上で重要になってくるのは「脱力」を使いこなしていくことになる。

「オ」という音は必然的に腹式呼吸になる音だが修行僧が使う発声や動物の遠吠えが「オ」を伸ばしたものである事実は発声や呼吸と脱力、身体技法のつながりを深く感じさせてくれる。

先ほどの3つの脳を使いこなすことと一緒に考えていくと「足」「手」「喉」の脱力を使いこなした中での運動はそれ以外の運動よりも動作の上達速度は当然として例えば歌が上手くなるなどの副的効果がみられる。

アスリートやランナーにとっては腹式呼吸によって喉を緩めることで肩を緩ませることができるということに注目してみるとトレーニングの幅や身体の可能性はひろがっていく。

3つの脳を使いこなし、脱力と音(それに沿った呼吸法)を使いこなすことでできるプログラムは運動と音楽の距離を飛躍的に縮める可能性をもっている。

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