一本歯下駄合宿@京都久多

一本歯下駄イベント, 宮崎要輔ブログ


京都の秘境久多にて一本歯下駄合宿をおこないます。
https://www.facebook.com/events/1764595093799253/

【久多とKUTA ENGAWAHOUSE(合宿場所)について】
場所は京都市左京区の最北端
久多は人口80人、平均年齢70歳の小さな山間集落です。

山奥ならではの豊かな自然の中に、茅葺屋根の古民家など日本の原風景が残ります。
夏には薄紫の可憐な北山友禅菊が畑一面に咲き、川には鮎が。
冬は氷点下となり、一面が銀世界に。
合宿の開催となる初秋の久多では、吹き抜ける風が心地よく、田の稲穂が黄金に色づき始めます。

今回合宿の拠点となるKUTA ENGAWAHOUSEは、地域において仕事のあるなしからはじまるのではなく、住からはじまる暮らしを実践しようと生まれた古民家シェアハウス。
現在は20代の住人2名が農家民宿を営みます。

茅葺屋根の古民家を背景に、身体が劇的に変わるトレーニングを習得しませんか?

【詳細】
日時:
2016年10月1日(土)〜10月2日(日)

開催地:
KUTA ENGAWAHOUSE
(〒520−0463 京都市左京区久多宮の町211)
facebookページ

料金:
12,000円
※開催地までの交通費は含みません。

交通手段:
京都駅からの乗り合わせ or 自家用車

【募集】
登録フォームよりご応募ください
https://goo.gl/forms/n9l9ubGuWstERYHm2
※定員10名に達し次第、募集を〆切とさせていただきます。

たくさんのご応募をお待ちしております◎

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小学生から中学生の間の中でずっと教室の机の引き出しの中にいれていた本がある。
それは星野道夫の『ノーザンライツ』だった。
ずっと机の中にあったのは読まなかったからだ。
アメリカ政府による核実験の実験地にされかかったアラスカの町とその危険性に気付いた人々のエピソードは自然観や人生観に包まれた気持ちになる星野道夫の他の書籍と比べ当時の僕には馴染まなかった。
ただ、何がそうさせたのか机の中にはずっといれておきたかった。
僕にとってそんな不思議な本だった。
この『ノーザンライツ』の「未来を見通した不思議な力」の章には星野道夫のこんな言葉が書かれている。
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 ぼくは、若者たちが次の時代を作り上げてゆくだろうと信じている。新しい土地制度を拒否したグッチインデイアンにも、それを受け入れてさまざまな問題に直面する多くのアラスカ先住民にも、である。
なぜなら、ぼくが出会ったたくさんの人々の中に「何かがおかしい」という、新しい時代に向かってゆく力を感じるからである。
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20年以上前に「何かがおかしい」という心を「新しい時代に向かってゆく力」と綴った星野道夫が愛したアラスカに僕はずっと憧れを抱いていた。
人間社会とは別にある自然の時間、動物たちのそのものの時間がとてもいとおしかった。
『ノーザンライツ』とは対照的に何度も読み返すことで机の中に長くあったのが星野道夫の『イニュニック』だった。
「ブルーベリーの枝を折ってはいけない」の章にあるムースのスープの話はずっと生き続けていく言葉だった。
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生きる者と死す者。有機物と無機物。その境とは一体どこにあるのだろう。目の前のスープをすすれば、極北の森に生きたムースの身体は、ゆっくりと僕の中にしみこんでいく。その時、僕はムースになる。そして、ムースは人になる。
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大学時代にずっとアラスカではなく、日本にいながら星野道夫が感じた自然観を感じる場所について考えていた。
彼の自然観の一部としての「多様性の尊重」は、思い込みや偏見から離れていくことからはじまっているように思えた。
狩猟民に対しても、初めから『アニミズム』などという先入観をもって接するのではなく、全身体を狩猟民の世界に投げ込み、自分の感性を通して彼らの精神性にふれていった。
どんなに勉強して知識があろうともいったん手放し、自分自身まっさらな状態で世界をみつめなおそうとしている彼の感覚にもう一つの時間の存在を感じ、そこにいとおしさをかんじていた。
 京都市左京区にある久多という地域は人口70人の村で超高齢化社会の前線にあるような地域だ。
僕はそこに自身の身を置く時、何かこれからの未来と星野道夫がアラスカで感じ取った感性の片鱗の両方を感じるような豊かさに思いをはせる。
何故かそこで食べる卵かけ御飯は非常に美味しく、
縁側でのんびりと日向にあたっている時に通りかかったおばあさんが差し入れてくれたおはぎを食べる時も日常とは違った豊かさを覚える。
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僕はシリアとジニーから、できるだけたくさんの古い物語を聞いておきたかった。
もう年老いた二人なのに、彼女らと会うたび、僕らはある豊かさをもらっている。
それを言い換えれば、限られた人生の中で何を大切にしてゆくかということだろう。
シリアの口ぐせで、僕の好きな言葉があった。
「人生とは、何かを計画している時に起きてしまう別の出来事のこと」
波乱の人生を生きたシリアの口からこぼれると、その言葉は暖かかった。
星野道夫『イニュニック」より
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今回そんな久多を舞台に一本歯下駄合宿を行います。
一本歯下駄ユーザならば一度は本格的に習いたいお能も大江能楽堂から大江さんを講師に迎え学ぶ時間もあります。
合宿だからこそトレーニングの翌日の変化を共有できることも大きな特徴です。
もう一つの京都を感じる二日間参加してみませんか